Arduinoを扱う上で、電子回路の知識は必須です。 Arduinoとはで説明した通り、Arduinoは様々なセンサとアクチュエータを繋げる便利なマイコンボードです。しかし、決して万能というわけではありません。 「入力」->「処理」->「出力」の流れの中の「処理」を担当する、人間で言えば脳の役割を果たしているのですが、脳は、それ自体では外部の情報を得たりものを動かしたりすることはできません。情報を得る時は目や耳などのセンサが必要になりますし、得た情報によってなんらかのアクションを起こしたい時には手や足などのアクチュエータが要ります。そして、脳に情報を送る、または手や足に命令を送るための経路も必要です。この経路が、エレクトロニクスの世界では電子回路になります。 電子回路ではさまざまな電子部品を使用し、電気の圧力(電圧)や量(電流)を制御します。電子部品にはそれぞれ明確な役割があり、それぞれの仕様に則って使わないと壊れてしまいます。Arduinoが受け取れる電圧の最大値も決まっていて、それを超えると壊れたり正しい値を受け取れなかったりします。いかに想定した範囲の電圧を精密にArduinoに送れるかがキーとなります。 例えば0℃〜100℃の温度を計測してArduinoに伝えたいとします。Arduinoへは温度の値を電圧に変換して送らなければなりません。デジタル入力ピンは0Vか5Vのどちらかしか伝える事はできないので、電圧を0〜1023の1024段階で受け取れるアナログ入力ピンを使います。Arduino自体の最大入力電圧は5Vです。つまり、0℃〜100℃の温度を電圧0V〜5Vの触れ幅に変換する回路を組む必要があります。0V〜5Vの電圧は0〜1023の値として、指定したアナログピンから取得できます。きちんと回路が組めれば、温度センサを使ってArduinoに送られた電圧が1.2Vだとすると、Arduinoはアナログピンから245(1.2V / 5V × 1024)という値を受け取るはずです。これは、1.2 / 5 × 100 で、約24℃という温度を計測したことになるわけです(『Arduinoで温度を計測する』参照)。 電子回路の基礎知識は、以下のサイトと書籍がたいへん参考になります。一見難しい記号や言葉が並んでいるようにみえますが、よく読むと、非常にわかりやすいです。
初めてだとちょっと入りづらいかもしれませんが、気にする事なく通いつめましょう。
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2010年1月23日土曜日
電子回路の基礎 -1 Arduinoと電子回路
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